ところが、それすらも高望みだったのか。予選では1A〜3Aの選手の混合軍であるカナダにすら1−0と大苦戦。「完封勝利」などと書く新聞もあったが、どう考えても「辛勝」のほうが的を射た表現である。日本は一軍のプロの中でも最高の選手を集めた…はずなのだから。
そして3Aの選手が集まったアメリカには2度の敗戦。今回の結果から序列を考えると、「メジャー>3A>日本の一軍>2A>1A」という情けない図式になってしまう。情けないけれども、仕方がない。結果がすべてだ。
選手の選び方や試合での采配など、書きたいことは山ほどある。が、それを全部書くと500行あっても足りない。最近の私はHP開設当初に比べて非常に忙しく、更新も滞りがちになって申し訳なく思っているところである。それらをすべて書いている時間がないし、そういうのは他にも色々なHP・ブログで指摘されている点と重複する部分もあるので、ここでは省略させていただく。
ハッキリ言って、得るものなどほとんどない4位である。しかし、全く得るものがなかったわけではない。
私の会社の休憩室での話。ちょうど昼休みの時間帯に日本対韓国の準決勝が放送されていた。予選の注目度は低かったが、決勝トーナメントになると俄然盛り上がってきたのである。いつもは人がいないテレビ前の席では、大勢の社員がかじりつくように試合を見ていた。
「いまピッチャーは誰?」
新たに休憩に来た人は、こう言いながら急ぎ足で試合観戦の輪に加わり、熱い会話を交わしたのである。野球人気の底力を改めて全身で感じ取ることができて、私はとても嬉しかった。勝てばなお良かったが、それでも日本代表の試合でさえあれば、日本中がひとつになって盛り上がる余地があることが分かった。今はそれだけで十分としよう。来年のWBCでは、きちんとしたチーム作りをして結果を残してくれることを望みたい。
ただ、野球のことをあまり知らない女性社員に「どうしてまた岩瀬が出るんですか?」と聞かれたが、私は笑ってごまかすしかなかった。私にも理由がいまだに分かりかねるからである。
あの監督とコーチで、そしてあの選手の選び方で、金メダルを獲れるだろうという傲慢な考えは一切抱いていなかった。とはいえ、戦力面から考えて予選突破はほぼ確実だし、銀メダルか銅メダルあたりに滑り込むことは十分に可能だと考えていた。
「キャッチャーは矢野?」
「ダルビッシュは投げたの?」