佐賀北優勝の要因2007/8/29up

 2007年の夏の甲子園は佐賀北(佐賀)が優勝した。おそらくこれを予想できた人はかなり少なかっただろう。ドラフト候補がいるわけでもないし、普通の公立校だからだ。

 そればかりではない。「報知高校野球」を読んでみると、代表校予想の中で、佐賀北は佐賀県でも7番目に名前が出てきているのである。これは極めて珍しいことだ。2004年の駒大苫小牧(南北海道)の優勝も世間を驚かせたが、同校は南北海道の中でも甲子園出場が本命視されていた。

 常識的に考えれば、県内で最強の存在でなければ全国を制覇することは難しい。しかし、現実には佐賀北は優勝した。その要因はいったい何であろうか?

 2枚の投手陣、随所で見せた好守備。これも要因のひとつだが、私はそれよりもメンタル面ではないかと推測している。延長再試合となった2回戦の宇治山田商(三重)戦、再び延長戦となった準々決勝の帝京(東東京)戦、そして4点のリードを許した決勝の広陵(広島)戦。終盤になっても集中力が途切れず、同点のときは相手に勝ち越しを許さず、ビハインドのときは追いかける姿勢を忘れなかった。

 2度も延長戦を経験しているが、合計10イニング延長を戦って失策はゼロ、好守を連発した。1点を争う緊迫した中で見事な集中力を保っていたと言える。

 「実力で負けていても気持ちで負けるな」という言葉をよく聞くが、言うのは簡単だが実践するのはなかなか難しい。しかし気持ちで相手を圧倒したのが佐賀北だ。私はそう考えている。

 何やら外野が騒がしくてナインにとってはとても気の毒な状況だが、素直に優勝を喜んでほしいと思う。