◇2008年5月3日 神宮◇ヤクルト−巨人 7回戦

巨人 000 000 005
ヤクルト 000 000 000

巨人
(中右) 亀 井 左飛 一ゴ 一ゴ 右2
(遊) 坂 本 四球 三振 三振 二飛
(一) 小笠原 三振 三振 三振 敬遠
藤 田
西村健
(右) 高橋由 遊ゴ 中飛 四球
山 口
大 道 右2
走三 小 坂
(左) ラミレス 四球 右飛 中飛 遊安
走中 鈴木尚
(捕) 阿 部 左飛 左飛 二ゴ 右本
(二一) ゴンザレス 三振 投ゴ 遊ゴ 死球
(三二) 木村拓 三ゴ 右邪 遊ゴ 左2
(投) 内 海 二ゴ 三振
中左 二ゴ 三振
31 残塁 併殺
ヤクルト
(中) 青 木 三振 遊ゴ 三振 二ゴ
(三) 川島慶 三振 二直 遊ゴ 右安
(二) 田 中 四球 中安 遊ゴ 三ゴ
(右) ガイエル 中飛 三振 二ゴ 三振
(遊) 宮 本 中飛 右安 遊ゴ 遊ゴ
(一) 宮 出 遊ゴ 捕ギ 中安 投ゴ
(左) 飯 原 遊ゴ 死球 三安
(捕) 福 川 三振 三ゴ 三振
(投) 村 中 一ゴ 二ゴ 三振
五十嵐
30 残塁 併殺

巨人 打者 球数 安打 三振 四球 死球 失点 自責
内 海 26 114
山 口 16
藤 田 1/3
西村健 2/3
ヤクルト
村 中 8 2/3 31 137
五十嵐 1/3 21

                         ▽盗塁 川島慶(8回)
                         ▽失策 小笠原(8回)
                         ▽盗塁死 坂本(1回) 田中(4回)
                         ▽暴投 内海(7回)

 故障者続出のせいもあり、開幕以来もうひとつ打線が波に乗らない巨人。一方のヤクルトは、開幕からカード負け越しがなかった首位阪神に2勝1敗で勝ち越したものの、打線は明らかに開幕直後ほどの勢いがなくなっている。両チームとも打線が湿りがちな中、先発が内海と村中なので、投手戦が予想された。

 ヤクルト先発の3年目20歳・村中は、立ち上がり制球に苦しんでいたが、1塁走者・坂本が飛び出してしまい(記録は盗塁死)、ここから徐々に調子を上げていく。巨人先発の内海のほうは、さすがエースという素晴らしい投球で、直球も変化球もコーナーにうまく決まっていた。

 最初はあれだけ調子の悪かった村中を打ちあぐね、気づいてみれば巨人打線はノーヒット。ここまで2回の対戦で6回3失点、6回2失点と巨人打線を抑えている村中。まだ巨人戦で勝ち星こそついていないものの、完全に巨人打線に苦手意識を植え付けることに成功している。8回裏には代打を送られず、打線の援護がない中でヤクルトベンチも記録を後押し。しかしすでに球数は100球を超え、プロ入り最多となろうとしていた。

 序盤は140キロ台後半だった直球の球速も130キロ台中盤〜後半まで落ち込み、スタミナが切れているのは否めない。当たっている亀井に直球主体で攻めたが、カウント2−1と追い込みつつも勝負球をことごとくカットされる。2−3からの14球目、甘く入った直球を痛打され二塁打。坂本を打ちとって2死2塁となるが、ここまで3三振の小笠原に敬遠指令が出る。守りやすくなるのでセオリーと言ってよいが、結果論ではなく、ここでは不調の小笠原と勝負したかった。また、敬遠するならば右投手に交代する手もあったはずだ。

 正直なところ、代打大道対スタミナ切れの村中では、高確率で大道が打ちそうな気がした。結果はセカンドオーバーの2点タイムリー二塁打。ここで遅まきながら投手を交代したが、出てきたのは故障明けの五十嵐。これも解せない采配で、大不振の阿部に目の覚めるような3ランまで浴びてしまった。巨人は阿部のお目覚めだけでなく、9連戦の初戦で守護神クルーンを温存できるというお土産まで手にして快勝した。

 8回までは手に汗握る好試合で、むしろヤクルトのほうが押していた。しかし、亀井の粘りで試合がガラリと変わってしまった。大道の決勝打と同じくらいの価値があると言えよう。全体的に貧打戦と言えなくもないが、20歳の若武者がノーヒットノーランを達成できるかどうか、旅立つわが子を見送る親のような心境だった。