どんなチームを作りたいの?

 ナベツネが、今度は小久保に手を出した。この件に関しては、ナベツネよりもダイエー球団に文句を言いたい気持ちである。しかしそれは置いておいて、いったいナベツネはどんなチームを作りたいのだろうか? 全く理解できないのである。

 堀内監督は、西武の松井獲得には一応理解を示した。しかし、ローズ獲りには首を傾げてこう言ったのである。

「使い方が難しくなるよな。ローズは左利きだから、外野か一塁に限定され、非常に大変になる。一塁には(清原が)いるしね。悩みが多くなるなと…」

 ディフェンス重視を掲げる堀内監督なので、この困惑は当然のことである。ということは、少なくともローズ獲りは堀内監督の希望ではない。ナベツネとフロントが暴走しているにすぎない。すなわち、現場とフロントとの意思疎通ができていないということである。これは明らかに堀内監督ではなくナベツネに責任がある。他球団の意見に耳を傾けない人が現場の声を聞かなくても何の不思議もない。

 それにしても、今年の巨人のV逸の原因は何であったか。投壊ではなかったのか。それならばなぜ投手陣を補強せずに、野手の補強ばかりに熱心になるのだろう? もう答えは1つしかない。ナベツネは野球を知らないのである。その証拠に、来季の巨人の予想されるオーダーを考えてみる。

(ローズ・小久保・松井全て獲得できた場合) (ローズ・小久保のみ獲得できた場合)
1.遊 松井                1.二 仁志
2.三 二岡                2.遊 二岡
3.右 高橋由               3.右 高橋由
4.左 ペタジーニ             4.左 ペタジーニ
5.一 清原                5.一 清原
6.中 ローズ               6.中 ローズ
7.二 仁志                7.三 小久保
8.捕 阿部                8.捕 阿部
控え=小久保・江藤・清水・レイサム・斉藤・ 控え=江藤・清水・レイサム・斉藤・
   元木・後藤・鈴木・川中など         元木・後藤・鈴木・川中など

 なるほど、たしかに打線の破壊力は満点かもしれない。しかし、守備力はどうだろうか? ただでさえ外野守備が不安なペタジーニに、もう1人守備の衰えたローズが入るのである。これでは余計な失点が増えることは容易に予想がつく。しかも、小久保も膝を負傷したばかりなので守備面に不安があることも忘れてはならない。さらに、機動力を考えてみるとどうだろう? 松井が来れば問題ないかもしれないが、ローズと小久保のみが来た場合はどうか。ローズももともと俊足だが、さすがに衰えているだろう。ということは、足を使った攻撃ができそうなのは仁志・二岡の1・2番だけになる。これを海軍に当てはめれば「大艦巨砲主義」(砲撃力はあるが速力のない戦艦を重視すること)というやつだ。

 それ以上に、控え選手の立場はどうなるのだろうか? 清水は今年は故障の影響で低迷したが、昨年まで入団以来2000年を除いて3割前後を打ち続けてきた選手だし、斉藤は伸び盛りの中堅選手。江藤も復活を期してキャンプで猛練習をしている。彼らはいったい何を希望に練習すればいいのか? 上から物を眺めるナベツネにはその気持ちが分からないのか。

 それともうひとつ、次から次へと主力選手を取られるパリーグは今後どうなってしまうのか。せっかく日本シリーズでダイエーが阪神を破って「実力のパ」を取り戻したかに見えたのに。ナベツネがどんなチームを作りたいのかも、プロ野球をどうしたいかも全く見えてこない。こういうことは言わないようにしようと我慢してきたが、もはやナベツネが病死する以外、プロ野球は救われないのではないかとも思う。

    


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